《 手や足の痛みの症例 》


◆症例7 足首の痛み 左足首の捻挫による後遺症

患者: 女性 60代

来院: 2017年12月

●症状

足首の痛み 左足首の捻挫による後遺症

 

11月下旬に左足首を捻挫してしまい、整形外科を受診。レントゲンでは骨には異常なし。サポーターと湿布を処方され、その後3度受診したが、左足首の痛みと歩行時に足を地面につけると足底が痛む症状は変わらず。以前来院したことがある当院に相談がてら来院される。

●治療内容と経過

1診:捻挫して17日目に来院。

来院時は、左足首には内出血はなく、外果から足背にむくみがあり、圧痛がある。歩行時に足をつけると足底の中央に痛みが出る。まずは、活法で骨盤の高低差を改善した後、左下肢の軸を整えるために臀部、腰に刺鍼。歩行を再確認すると、足を着けても痛みはなくなる。外踝の痛み改善のために、手と足に刺鍼し、1診は終了。

 

2診(1診から8日後):歩行時、足底を着いてもすっかり痛みがなくなり、むくみもなくなった。しかし、たまに靴を履く時、押したりすると外果下部に少し痛みがあり、また足をかばったため、ふくらはぎや肩の張り感が出るようになった。左足の痛み改善として足に刺鍼。肩については足をかばい臀部からの緊張で起こった症状と考え、臀部に刺鍼したところ、肩も、足の痛みを解消したため、2診で終了とした。


先日散歩の途中で、足の状態を報告するために治療院に寄ってくださり、その後痛みはないとのこと。

●同時に治療した症状

ふくらはぎの張り感 肩の張り感

●主に使用したツボ&活法

1診 膝根L L2(0.5)L 足捻挫1L 後谿L 骨盤の高低差
2診 膝根L 聚労L 下玉陽L T2(2.5)L

●考察

来院したときは、捻挫してから17日経っており、内出血もなく、骨にも異常がないことを確認しているため、痛みがなく歩行できるよう、左足首だけでなく、下肢全体を診てアプローチできたことが良かったと思う。このように捻挫した後の後遺症も鍼で早期に改善できるケースはある。


◆症例6 赤ちゃんを抱っこする時に親指、手首が痛む

患者: 女性 30代

来院: 2017年5月

●症状

赤ちゃんを抱っこする時に親指、手首が痛む

 

3月に出産後、赤ちゃんを抱っこしたりするようになってから、親指、手首が痛むようになった。親指は外に広げると手首あたりに痛みが出て、肩こりや腰の重だるさも出るようになった。知り合いの紹介で当院にご連絡頂いた。

●治療内容と経過

指や手首による痛みは、肩甲骨、脊柱との関係があるため、背部を触診したところ、硬い箇所を見つけた。硬い箇所に刺鍼しながら、親指、手首を動かして頂いた。しばらくすると、母指、手首が動かしやすくなり、痛みも軽減したので、初診はここで終了。2診(初診から1週間後)では、右親指、手首の痛みは改善したが、左親指の痛みがあるため、前回と同様、背部に刺鍼。左母指の痛みが軽減し、動きづらさもなくなった。実家に戻るとのことで、肩まわりのストレッチを指導し、2診で終了とした。

●同時に治療した症状

肩こり 腰の重だるさ 後ろに腰が反れない

●主に使用したツボ&活法

T1(1)LR T8(1)L 肩貞L 委中R 

肩回し 固定と移動

●考察

手指の動きは脊柱、手首は肩甲骨と相関関係がある。脊柱や肩甲骨の動きを阻害されると、手首や指にはいつも以上に負担が増えてしまう。結果として、手首や指に痛みが出るようになったと考えられる。


◆症例5 産後、右手母指を広げるように動かすと痛む

患者: 女性 30代

来院: 2017年2月

●症状

産後、右手母指を広げるように動かすと痛む

 

1年前(産後の頃)から、右母指球あたりに痛みがあり、母指を広げる方向に動かしづらい。産後、骨盤矯正として整体に通っていて手の痛みも一緒に無くならないかと思っていたが症状は変わらず。家事をしていても気になってしまい、近々職場にも復帰するため、通りがかりで当院を知り、ご連絡頂いた。

●治療内容と経過

まず最初に肩全体の張り感が強く、この背部の張りを改善するために臀部に刺鍼。背部の緊張を緩和した後、指の動きと関係がある肩甲骨、脊部を触診したところ、痛み、硬い部分見つけた。肩甲骨の動きがないことが原因と考え、肩甲骨、背部に刺鍼しながら、母指を動かして頂いた。しばらくすると、母指の動きが良くなり、初診はここで終了。2診では、子供に痛かった母指を引っ張られてしまい、痛みが出てしまった。前回と同様、手と背部に刺鍼。母指の痛み、動きづらさもなくなった。職場に復帰することもあり、今後何かあればご連絡頂くことにして、2診で終了とした。

●同時に治療した症状

 肩こり

●主に使用したツボ&活法

1診:肩貞LR T6(1)L T8(1)L 胞肓R
2診:T1(1)L 六谿L

●考察

手指の動きは肩甲骨、背部の張りがあることで動きを阻害されるケースは少なくない。このため、最初に肩全体の張り感を改善し、問題ある箇所を確認できたことが早期の症状の改善に繋がった。


◆症例4 アキレス腱の痛み 正座ができない 靴を脱ぎ履きしづらい

患者: 女性 50代

来院: 2017年2月

●症状

アキレス腱の痛み 正座ができない 靴を脱ぎ履きしづらい

 

昨年の8月頃、階段から何回か落ちたことがあり、それ以来、左アキレス腱あたりに痛みが出るようになり最初はあまり気にならない程度だった。今年に入って痛みが強くなり、正座ができず、また靴を履いたり、脱いだりするときに靴の踵部分が当たって痛む。近くの接骨院に行き、1週間くらいは症状が改善したが、また痛みが出てきてしまった。以前から知り合いであった当院にご連絡頂いた。

●治療内容と経過

動きを確認したところ、つま先立ちすると、左ふくらはぎの外側に痛くなることが分かった。正座同様、足関節が底屈位になると痛みが生じることから、腰部、ふくらはぎに問題があると考え、刺鍼したところ、つま先立ち、正座ができるようになった。まだアキレス腱あたりに痛みが残ったため、手、頚部に刺鍼し、この日は終了。2診では、左足関節の更なる可動域改善、左足関節前面のむくみ改善のため、臀部、ふくらはぎに刺鍼した。アキレス腱の痛みはほぼ無くなり、見た目にもむくみも軽減した。

●同時に治療した症状

肩こり、足のむくみ

●主に使用したツボ&活法

1診:L2(1)L 承筋L C1(1)L 後谿L
2診:膝根L 委陽L C5(1)L 下承山L

●考察

正座・つま先立ちとそれぞれ動作に違いがあるものの、足関節の肢位は同じである。このことから、ふくらはぎの緊張、下肢を支える腰部に着目したことで早期に症状が改善できた。また、足関節の動きが良くなったことでむくみ改善に繋がったと考えられる。


◆症例3 体重をかけると左足首に痛みが走る

患者: 女性 20代

来院: 2016年12月

●症状

体重をかけると左足首に痛みが走る

 

きっかけは分からないが、おとといから、歩行時、体重をかけると、左足首外側にズキンと痛みが走るようになった。夜から出掛ける予定があり、なんとか痛みを改善したいため、以前当院を受診したことがある知り合いからの紹介で来院された。

●治療内容と経過

痛みの箇所を確認すると、左外踝下部に痛みがあり、腫れや熱はなかった。腰臀部、左下肢全体を確認したところ、転倒など受傷した箇所はなし。ただ、左外側のふくらはぎの張り感があり、腰部にも少し違和感があった。そこで、腰、足に刺鍼したところ、体重をかけても足首に痛みはなくなった。立位姿勢で身体全体が伸びない感じが残ったため、足に刺鍼したところ、身体全体が伸びるようになった。症状が全て改善したため、1診で終了とした。

●同時に治療した症状

 なし

●主に使用したツボ&活法

飛陽L L5(1)L 大腰LR

●考察

足首自体には問題がなく、ふくらはぎ、腰部に原因があった。腸骨稜の高さにも左右差があったため、ふくらはぎの筋緊張で下肢全体に影響を及ぼしたものと考えられる。


◆症例2 ジョギングでの右ふくらはぎの痛み

患者: 男性 50代

来院: 2016年9月

●症状

ジョギングでの右ふくらはぎの痛み

 

2カ月前から歩くと右ふくらはぎに痛みが出るようになった。詳細を確認すると、歩行やジョギングで、足を蹴り出す時に痛むことがわかった。運動が好きで、痛みがあっても止めずに、だましだましで運動していた。しかし、ふくらはぎの痛みが強くなってしまい、以前鍼治療をされて改善された経験があり、当院をネットで検索されて来院された。

●治療内容と経過

問診より、約20年前、テニスでサーブをした時に右ふくらはぎを痛めた経験があり、筋緊張が強くなったとのこと。また動きを確認していく中で、つま先立ちをしても痛みは出ないが、スクワットでやや前傾になって体重をかけるようにすると痛みが出ることがわかった。下肢全体を触診していくと、右ハムストリングの中央、臀部に硬くなっている箇所があった。硬い箇所を緩めるよう刺鍼したところ、スクワット、歩行がしやすくなり痛みが軽減した。様子を見て近いうちに来院するとのことで、今日の施術終了。

●同時に治療した症状

 なし

●主に使用したツボ&活法

L2(0.5)R 腰眼R 大腰R 膝根R

●考察

今回の症例は、ふくらはぎが伸ばされることで痛むケースであった。このため、ふくらはぎを伸ばしている原因を探ることが治療の鍵となった。結果として、大腿部、臀部をアプローチすることで改善を図ることができた。


◆症例1  卓球での右肘外側の痛み

患者: 男性 50代

来院: 2016年8月

●症状

卓球での右肘外側の痛み

 

1か月前から、卓球の練習で、右肘の外側が痛むようになる。シェイクハンドのラケットを使って、バックでカットの返球するときに右肘の外側が痛む。

●治療内容と経過

触診すると、右外側上顆部に圧痛があり、示指、中指伸展テストを実施すると、圧痛箇所が更に痛みが強くなった。手にラケットを持たずに、素振りしても痛みが出ないが、手にラケットを持って素振りをすると同じような痛みが出現する。このため、腕や手の緊張が強くなり右上腕部に負担が増えたと考え、肩甲骨の動き出すように、手や背部に刺鍼したところ、痛みがなくなった。

●同時に治療した症状

 なし

●主に使用したツボ&活法

外関R ふくらR

●考察

いわゆる、テニス肘:外側上顆炎であった。シェイクハンドで、バックでの返球の際、示指が強く緊張することで、右上腕外側の負担が強くなった。最終的には、肩甲骨の動きが悪くなり、手先でラケットを扱うようになったことで、肘の負担が更に強くなったと考えられる。